報酬・料金の設定方針について

税理士は、典型的な労働集約型のビジネスです。自分の時間を切り売りするビジネスモデルです。必要なのは、会計税務ソフト、パソコン、コピー機、事務所家賃、専門書籍くらいなので、コストはあまりかかりません。

それでは、税理士報酬の相場はどのくらいでしょうか? 当事務所も利用している税理士協同組合の報酬自動支払制度の平成26年上期の請求金額実績統計によれば、全国26万社の平均額は月額34,623円となっています。なかでも東京地区は38,075円です。

平均額ではなく、ボリュームゾーンでみると、月額2万円から4万円未満が全体の半数近くを占め、1万円から2万円未満の18%を足すと、3分の2を占めています。

一人の税理士が担当できる法人の数は、20社~30社が限界ですので、売上は自ずから限界があります。

そのため、当事務所では、

会計業務(仕訳の入力) クラウドを活用して取引明細を自動で取得、自動取得が困難な取引は、簿記資格者が入力
会計業務(決算) 税理士、税理士試験の科目合格者等
申告書作成 税理士
節税等の税務相談 税理士

と分業して、人件費を削減しております。

そのため、銀行データ、クレジットカードデータ、請求書データ等、電子化されているデータについては、可能な限りデータで頂きたいと思っております。

また、人件費以外のコストについても、オフコン時代からの高級車が購入できるような価格帯の会計事務所専用機ではなく、安価なパソコンと会計ソフト、クラウド会計、あるいは株式会社NTTデータさんの税務システムを利用してコスト削減を図っています。

安価な報酬の税理士事務所もありますが?

税理士業界も自由競争のため、税理士報酬もそれぞれです。Googleで検索すると、びっくりするような安い報酬額を表示する税理士事務所がヒットします。通常1人の税理士が担当できるクライアントの数は20社から30社程度ですので、報酬額を単純に計算すると、事務所家賃と経費を払えば何も残らないような事務所の売上になってしまいます。

それでは商売にならないので、考えられる方法は、一人で100社くらい担当するか、実はトータルの報酬額は高いか(依頼する毎に別料金が発生)、あるいは、申告書の作成、クライアント対応(税務相談)を、アルバイトの無資格者が行っているか・・・でしょうか。

当事務所では、健全なコスト削減を行い、クライアント様が依頼しやすい報酬体系にしたいと考えております。